NIWAKAな綴り士

危険なモノ 奇妙なモノ そういったことに共感し思いついたことを綴ります

2016-01-04から1日間の記事一覧

ACT Ⅱ   始まり ―06―

「あいつらは走らない。いくら早くても小走り程度だ。 普通に走れば追いつかれない」 返事をする間もなく走り出す荘輔(そうすけ)を 希一(きいち)は追いかけた。 自分のすぐ後ろでにわかに唸り声が大きくなる。 その苦悶にも似た喉笛の響きは、 「待て! …